2010年9月8日水曜日

【天声人語 2010年9月7日(火)】の添削

朝日新聞の天声人語は意図的な偽装だけでなく明らかな間違いが多いので添削してみました。

【天声人語 2010年9月7日(火)】の添削
選挙のことを「デモクラシーの祭り」と言ったのは英国のH・G・ウェルズだという。SF作家として知られるが、すぐれた文明批評家でもあった。その「祭り」が残暑の日本で佳境に入ってきた。そして一般の国民は踊りの輪を息をつめて見つめている▼この「首相選び」は政治史に残るだろう。そして祭りばやしが高鳴るほどに主権者は国民という思いは募る。〈いつの日か直に決めたい国の顔〉と先の川柳欄にあった。「直に決めた」といえる去年の祭りを希望に満ちて思い出す方もおられよう▼さて、どちらが首相にふさわしいか。小紙の世論調査では65%が菅首相をあげ、小沢前幹事長は17%だった。他紙も似た傾向のようだ。しかし、ネットやブログでは逆に小沢前幹事長が圧倒的にリードしている。そして新宿や大阪の演説会での小沢コール。いずれが民意の真実か測るのは難しく、民意の川は菅さんを浮かべて流したいが、民意の海は小沢さんを高潮で持ち上げたいと見ていいだろう▼民主的なコントロールとは、主権者国民によって選ばれた代議士による多数決によって結論を出す、という考え方で成り立っている。バッジ組みは、新人議員とて支持者の意向、利害損得の渦中にあろう。民意が正しく反映されることを願うばかりだ▼もとより政治は国民を前提とする。そして政治家とは政策の対立の中で勝者をめざす人たちだ。そして小沢さんの出馬には僕には夢があるという政策の実現への希望がある、このままでは国民の生活が破綻するという思いから勝負に出たような――。このあたりの心の決意に人は鈍くない▼去年の祭りでの熱を帯びた参加は、1年経ってより激しい祭りへと進化するのではと期待されている。頼りなげな清廉にせよ高潮のような剛腕にせよ、選ばれるのは村の希望であり、国の顔である。

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