2010年5月12日水曜日

ネアンデルタール人の遺伝子

ネアンデルタール人のゲノムの解析の結果、アフリカ以外のヒトはゲノムの1~4%がネアンデルタール人由来と推測できたそうです。アフリカを出た初期のヒトは10万~5万年前の間に中東でネアンデルタール人に遭って限定的に交雑し、その後、欧州やアジアに広がったと考えられるという発表です。

そうするとイスラエルのカフゼー遺跡とスフール遺跡でネアンデルタール人とクロマニヨン人が隣人として暮らしていたことがとても重要になる。遺伝子の交雑はどのようにして起こったのだろう。戦争と平和のどちらが交雑により寄与するのだろう、言い換えれば憎しみと愛のどちらがより交雑に寄与するのだろう。

6万年後の再会

恋人の肌は漆黒で苦いコーヒーのように滑らか
コーヒーを薄めると中途半端な茶色の肌に変わる
もっと薄めると北国の雪のように白くなるものかどうか
墨絵の濃淡よりもこの肌の画布は瑞々しく息づいている

サハラ砂漠の南の故郷を旅立ち一度も戻ることはなかった
1年に1キロメートル東に住処を移しアジアの端に達した
集団の人数は100名いれば他の集団と婚姻血族して
娘を嫁に出し息子に継がせ集団の遺伝子は劣化しない

1世代30年として4人子供を育て次の世代に託す
1000年経てば集団の人口は10億人になる
この人口爆発の圧力が世界に人類が広がった理由
経済的に成功しても故郷への思いを忘れたことはない

苦いコーヒーが甘美な愛となり故郷の記憶を呼び覚ます
遺伝子が離れ肌の香りを忘れ言葉を忘れて6万年
見合わせる目が信じられるかどうか疑い戸惑い
抱き合って肌を触れ合い手探りのみの常夏の愛の夢